今回は、アンガールズのようなガリガリ体型から細マッチョになるにはどうすればいよいかという相談を受けたので、元ガリガリだった僕が、細マッチョになる方法を解説します。
結論から言えば、ガリガリな人が細マッチョになる方法は、しっかりと栄養を摂りながら筋トレを継続すること。
当たり前かもしれませんが、本当にこれしかありません。
特に、ガリガリ体型の人は、圧倒的に食べる量が足りていないので、食事量を増やす必要があります。
ただし、なんでもいいからたくさん食べてというのは、少食であったり、食べたものをうまく消化吸収できない人にとっては大変ですし、効率的ではありません。
できるだけ早く細マッチョになるために、筋トレもできる限り効率的に行いたいところです。
この記事では、ガリガリ体型の人が、できるだけ無理をせずに、効率良く筋肉をつけ、細マッチョになるための食事法と筋トレ法を、自身や現場での経験を踏まえながら解説をします。
食事と筋トレはセットで初めて筋肉がつく
今回絶対に覚えてほしいことは「食事と筋トレはセットで初めて筋肉がつく。」ということです。
筋肉は、筋トレだけではつきません。
筋トレをすることで、筋肉がつきやすい状態にはなりますが、その状態になるだけで、筋肉はつきません。
筋肉がつきやすい状態になっている時に、しっかりと栄養を摂取することで、初めて筋肉がつくというところまでいきます。
実際には、筋トレをしてから24時間後までは、筋肉の合成が高まっている状態になっているため、この間は、絶対にしっかりとした栄養を摂取するんだという意識しましょう。
ガリガリから細マッチョになるための食事法
ガリガリの人が細マッチョになるための食事のポイントを解説します。
今現在の食事と比較しつつ確認をしてみましょう。
少しずつ食事量を増やしていく
体重の増減は、消費カロリーと摂取カロリーのバランスで決まります。
1日の消費カロリーよりも、1日の摂取カロリーの方が多くなるような食事を摂る(オーバーカロリーの状態にする)ことで、余剰になった栄養が、筋肉や体脂肪となり、結果的に体重が増えます。
あなたの体型がガリガリから変わらないのは、今のあなたの食生活では、摂取カロリーが消費カロリーが同じくらい、もしくは、摂取カロリーの方が少ない状態、つまり、体重が増えるだけの十分な栄養が摂れないということなのです。
やはり、しっかりと筋肉がついている人は、食事量もみな多いです。
タンパク質の量がどうとか、タイミングがどうとかその前に、まずはしっかりと食事の全体量を増やし、摂取カロリーを増やしていくことが大事です。
少食の人にとって、食事を多く摂ることは辛いことかもしれませんが、筋肉をつけるために避けては通れないので、筋トレの効果を無駄にしないためにも、少しずつ食事の全体量を増やすことを意識してみましょう。
タンパク質は、1日に体重1kgにつき2gを目標に摂取する
タンパク質は、筋肉の材料になる栄養素で、お肉やお魚、卵、大豆製品、乳製品に多く含まれます。
筋肉を大きくしたいのであれば、タンパク質は、1日に体重の1.6~2.2g目標に摂取しましょう。
例えば、体重が60kgの人でれば96~120gを1日に摂取することになります。
これは、お肉やお魚だと大体400~600g分くらい(こぶし1つで100g程度なので、こぶし4~6個)で、サラダチキンだと4~5個、卵なら15~20個程度になります。
1日のタンパク質の摂取例としては
といった感じになり、これにご飯などの糖質をプラスします。
普段の食事と比べていかがでしょうか?
足りていないなと感じるのでれば、まずは毎食必ずタンパク質を多く含むおかずを食べるところから始め、慣れてきたら栄養成分を調べ、体重1kgあたり1.6gを目標にタンパク質を摂取してみましょう。
タンパク質だけ増やすだけではダメ
筋肉を増やすためには、タンパク質だけしっかり摂ればいいんじゃないの?プロテイン飲んどけば大丈夫でしょ?と思う人もいるでしょう。
しかし、タンパク質をたくさん摂取しても、オーバーカロリーの状態でなければ、摂取した栄養は、タンパク質を含めた栄養は全て生命維持に使われるので、余剰となる栄養はありません。
余剰の栄養がなければ、体重は増えませんし、基本的には筋肉はつきません。
タンパク質はしっかり摂っているのに、筋肉がなかなかつかないという人は、オーバーカロリーにできているか、食事全体量を多めに摂れているかチェックしてみましょう。
ご飯はお茶碗1杯から大盛りにする
筋肉というとは、タンパク質ばかりに目が行きがちですが、実は糖質も増量において非常に大事な栄養素です。
糖質というのは、お米や、パンや麺などの小麦製品に多く含まれます。
糖質は、タンパク質や脂質に比べ、消化されやすく、お腹に溜まりにくいという特徴があります。
そのため、少食や消化器が弱い人にとって、他の栄養素よりも糖質の方が、負担が少なく摂取カロリーを増やしやすい栄養素なのです。
まずは、今までお茶碗1杯しか食べていなかったのであれば大盛りに、今まで大盛りだったのであれば、間食でおにぎりを食べるなど、タンパク質同様、少しずつ増やしていきましょう。
食事を小分けにして食事回数を増やす
少食で、1度にたくさんの量を食べることが難しい場合には、1回の食事量を増やす代わりに、食事の回数を増やすようにしましょう。
例えば、1日の目標摂取カロリーを2700kcalにしていた場合、1日3食では、1回の食事で900kcalを摂らなければなりませんが、1日4食にすれば、1回の食事では675kcalを摂ればよいので、1回の食事量を2/3程度に少なくすることができます。
このように、1回の食事量を少なくすることで、満腹感を感じにくくし、少食に人でも、栄養を摂ることが多少は簡単になります。
均等に分ける必要はありませんし、しっかりとした食事でなくても問題ありません。
例えば、間食にプロテインなどを摂取することも食事回数を増やしていることになります。
このように食事の回数を増やすことは、タンパク質をよりコンスタントに摂取することになるので、筋肉の合成を促す効果も期待できます。
サプリメントもどんどん利用する
食事からだけで十分な栄養の摂取ができない場合は、サプリメントを利用しましょう。
筋肉をつけ、体重を増やすためのサプリメントを2つ紹介します。
・プロテイン
プロテインは、成分のほとんどがタンパク質のサプリメントです。
お肉やお魚などの固形物から、1日のタンパク質の摂取目標を摂りきることが困難なのであれば、プロテインで補給しましょう。
摂取するタイミングは、食間、トレーニング後、就寝前など、食事と食事の間があかないように、コンスタントに摂るがオススメです。
・スポーツドリンクやカーボパウダー
少食であったり、忙しくて食事から糖質を摂りきれない場合は、運動中に、水やお茶ではなく、スポーツドリンクやカーボパウダーを水に溶かして飲むのがオススメです。
カーボパウダーは、簡単に言えば、スポーツドリンクを粉にしたサプリメントで、水に溶かして、スポーツドリンク同様に、運動中に摂取します。
これらのサプリメントの主な成分は糖質であり、通常は運動中に摂取することで、運動のパフォーマンスを低下や筋肉の分解を抑制する目的で使用されます。
今回オススメする理由は、本来の目的の他に、液体で糖質を摂取することができるという点です。
少食であったり、忙しくてなかなか食事から糖質を摂りきれない人は、運動中に水分と一緒にこれらのサプリメントを摂ることで、満腹感を感じずに、無理なく糖質を摂取できます。
糖質の摂取量を増やすことができれば、摂取カロリーも増えるので、筋肉をつけて体重を増やす大きな手助けになります。
効率よく細マッチョになるための筋トレのポイント
当たり前ですが、筋肉をつけるためには、しっかりとした食事と同時に筋トレもする必要があります。
筋トレにはさまざまな方法がありますが、より効率良く筋肉をつけ、細マッチョになるためにこれだけは抑えてほしいというポイントをまとめました。
コンパウンド種目を中心にトレーニングする
コンパウンド種目(多関節種目)は、1種目で複数の関節を動かすので、1度にたくさんの筋肉を鍛えることができます。
また、コンパウンド種目は、胸、背中、下半身といった大きな筋肉を鍛える種目でもあるので、効率的に多くの筋肉をつけたいのであれば、コンパウンド種目を中心にトレーニングを行いましょう。
コンパウンド種目の例
・ベンチプレス(大胸筋、上腕三頭筋)
大胸筋を鍛え、厚い胸板を作るための種目です。補助的に腕の筋肉を鍛えることができます。
代替種目・・・ダンベルプレス、チェストプレス
・懸垂(背中、上腕二頭筋)
広背筋をはじめとした背中の筋肉を鍛え、逆算体型を作ります。補助的に腕の筋肉を鍛えることができます。
代替種目・・・ラットプルダウン、ワンハンドローイング
・スクワット(下半身)
下半身全体を鍛え、逞しい脚、お尻を作ります。
代替種目・・・ブルガリアンスクワット・レッグプレス
・ショルダープレス(三角筋、上腕三頭筋)
肩の筋肉を鍛え、逆算体型を強調します。補助的に腕の筋肉を鍛えることができます。
もし時間的、体力的に余裕があれば、これらの種目に加え、肩や腕、腹筋を鍛える種目を追加してもよいですが、これらの種目だけでも、しっかりとやりこめばかなりのマッチョになれます。
週2~3回の頻度で各種目10回3セット行う
筋力、筋肥大を目的としたトレーニングの頻度は、週1回ではやや頻度が少なく、週4回以上の頻度が続くとオーバーワークになってしまう可能性があるので、週2~3回で行いましょう。
各種目の回数、セット数は、10~12回がギリギリできるくらいの重さで、10回前後を3セット行いましょう。(インターバルは2~3分しっかり休憩しましょう。)
重すぎて回数が少なくなったり、軽すぎても回数が多くなりすぎても、筋肥大効果が薄れてきます。
正しいフォームで負荷を徐々に増やしていく
筋トレで、筋肉を徐々につけていくためにもっとも基本となる考え方に、漸進性過負荷(オーバーロード)の原則というものがあります。
これは、今以上の筋肉や筋力をつけたいのであれば、普段行っているトレーニングに慣れたら、徐々に負荷を上げていく必要がある、というものです。
筋トレでいう負荷というのは、わかりやすいところで、重量、回数、セット数などをさします。
例えば、今ベンチプレスを40kgを10回3セットができるのであれば、次のトレーニングでは、重量を増やして42.5kg10回3セットを、もしくは回数を増やして40kgを11回3セットを目標にします。
もし、その目標ができたら、その次のトレーニングでは、また重量か回数を増やして、それができたらまた、というように徐々に負荷を上げていきます。
このように徐々に負荷を上げていかなければ、どんなに頑張ってトレーニングをしたとしても、筋肉が成長していくことはありません。
腕立て伏せを一所懸命にやっていても、なかなか大胸筋が大きくならない理由はこれです。
自重トレーニングでは、負荷を上げていくのに限界があるのです。
僕が、ジムでよくトレーニングをしているのに、なかなか身体が変わらないなと感じる人たちも、何ヶ月も同じ重量でトレーニングを続けている印象があります。
トレーニングの度に負荷を上げることは難しいですが、必ずトレーニングの記録を取り、少しずつでもよいので負荷を徐々に上げられるように目標をもってトレーニングを行いましょう。
ただし、フォームが崩れたり、可動域を狭めたりして無理に負荷を上げることは、筋肥大にとって効果的でなく、怪我をする可能性もあるのでやめましょう。
種目をコロコロ変えるのはNG
少しずつ負荷を上げることができているかわからなくなるので、トレーニングで行う種目をコロコロ変えてしまうことは避けましょう。
例えば、チェストプレス40kgとベンチプレス40kgとは、重さが同じなので、負荷も同じように思えますが、実際には、軌道や安定性などが異なるので、筋肉に対する負荷も異なります。
なので、チェストプレスが40kg10回できたからといって、次のトレーニングでベンチプレス40kg11回をやればいいということにはなりません。
このように種目を変えてしまうと、正確に負荷を上げていくことが困難になるので、少なくも2~3ヶ月、負荷がなかなか伸ばせなくなるまでは、同じ種目を継続して行いましょう。
食事と筋トレは必ずセットで継続する
どんなにいいトレーニングができても、しっかり栄養を摂取しなければ筋肉は大きくなりませんし、継続できなければ、効果が目に見えてくることはありません。
継続をするために、無理なく続けられるような食事計画やトレーニングスケジュール、メニューを自分に合わせて調整してみましょう。
完璧である必要はありません。
100点の食事を1ヶ月間続けるよりも、70点の食事を半年間続けられた方が、1ヶ月間毎日トレーニングするよりも、週2日でも半年間続けられた方が大きな効果がえられます。
ガリガリ体型を卒業し、細マッチョになるために、まずは1ヶ月を目標に、頑張ってみましょう!