お悩み解決

筋トレの重量が伸びない6つの原因と解決策【停滞期を抜け出す方法】

この記事の結論
  • まずはセット数・頻度・食事などの基本を見直す
  • 筋力向上には高強度のトレーニングが有効
  • トレーニングのやりすぎや睡眠不足も停滞の原因

筋トレを続けていると、「重量がなかなか伸びない」「重量を上げるとフォームが崩れる」といった壁に誰しもがぶつかります。

特に初心者から中級者にかけてよく見られる悩みですが、正しいアプローチをすることでこの壁を乗り越えていくことが可能です。

本記事では、筋トレの重量が伸びない主な原因と解決策、重量を伸ばすための強度設定について、科学的根拠と実践的な視点からわかりやすく解説します。

パーソナルトレーナー Seiya Sato のプロフィール画像(JBBF、Muscle Gate入賞・NSCA-CPT)

この記事を読むことで、自分に当てはまる停滞の原因が分かり、重量を伸ばすきっかけになるはずです。

初心者でもすぐに実践できる内容なので、ぜひ参考にしてみてください。

筋トレの重量が伸びないよくある原因6つ

重量が伸びない原因は様々ですが、ほとんどのケースで筋トレの基本的な要素を見直すことで改善できます

ただし、初心者から中級者の段階では、重量を上げることばかりに意識が向いてしまい、基本を見落として停滞するケースが少なくありません。

ここでは、基本だけど見落としがちな、「重量が伸びないよくある原因6つ」と解決策を解説します。

重量が伸びない原因6つ

  1. トレーニング量(セット数)が少ない
  2. トレーニング頻度が足りない
  3. フォームが間違っている
  4. インターバルが短い
  5. 毎セット限界まで追い込んでいる
  6. 栄養が足りていない

どれも長期的に筋力を伸ばすための土台になる部分なので、できているか1つずつ確認していきましょう。

トレーニング量(セット数)が少ない

初心者の期間であれば、週あたりのトレーニング量(セット数)が少なくても筋力は向上します。

しかし、トレーニングに慣れ体力レベルが上がるにつれて、最初に設定したトレーニング量では成長に必要な刺激が十分に得られず、いずれ停滞してしまいます。

その状態からさらに重量を伸ばすためには、自身の成長に合わせてトレーニング量を少しずつ増やしていく必要があります

具体的には、まずは1部位につき週あたり10セットを目標にセット数を徐々に増やしていきましょう。

たとえば、今まで10回3セットを週2回(週あたり6セット)というメニューで停滞しているのであれば、時間があるトレーニング日を10回4セット増やす(週あたり7セット)。

さらに慣れてきたら、両日ともに4セットずつにする(週あたり8セット)、またはトレーニング頻度を週2回から3回に増やす、というように週あたりのセット数を少しずつ増やしてみて重量が伸びるかどうかみ様子を見てみましょう。

筋肥大効果を最大化する筋トレのセット数を科学的根拠を踏まえて解説するガイド記事のアイキャッチ
関連記事筋肥大を最大化する「セット数」を解説|科学的根拠と実践的な目安

この記事で解決できるお悩み ✔ 筋肉をつけるには1日に何セットやればいいのか知りたい ✔ 自分にとっての最適なセット数を知りたい ✔ トレーニングしているのに ...

トレーニング頻度が少ない

トレーニングの頻度が週1回程度であったり、間隔が空きすぎてしまうと、重量が伸びにくくなります。

トレーニング頻度が少ないと、必然的に週あたりのトレーニング量(セット数)は少なくなりますし、正しいフォームの習得もなかなか進みません。

もし、コンスタントな頻度でトレーニングができていないのであれば、まずは週2回の頻度で継続して様子を見てみましょう。

週1回のトレーニングで多くのセット数をこなすことも不可能ではありませんが、疲労によりトレーニングの質が低下するため、効率が良くありません。また、トレーニング時間も長くなるのでおすすめはできません。
筋トレのこいうかを最大化するための頻度について、初心者でもわかりやすく解説する記事のアイキャッチ画像
関連記事筋トレの頻度は何日おきが理想?効率的に筋肥大する目安を解説

この記事の結論 ✔ 筋トレの効果は「頻度」ではなく週あたりのトレーニング量で決まる ✔ 初心者は「週2〜3回」が理想的 ✔ 頻度は「何日おき」よりも「続けやす ...

フォームが間違っている

筋トレを始めて間もない時期は、柔軟性や神経系の適応が十分でないため、ほとんどの人が多少妥協したフォームでのトレーニングになります。

それ自体は仕方のないことですが、そのままのフォームを修正することなくトレーニングを継続すると、伸び悩みや怪我につながってしまいます

この場合、フォームを正しく修正すれば、今までよりも効率よく力を伝えられるようになり、重量を伸ばせる可能性があります。

フォームが原因と思われる伸び悩みや痛みを感じる場合は、動画を撮って自身のフォームを確認したり、トレーナーに見てもらうなどして、少しずつ修正をしてみましょう。

インターバルが短すぎる

インターバル(セット間の休憩時間)が短すぎると、疲労が多く残った状態で次のセットを行うため、次のセットでは重量や反復回数が落ちやすくなります。

セットごとに重量・回数が減ってしまうと、成長に必要な刺激が十分に得られず停滞する原因となります

重量を伸ばす(=筋力を上げる)ためには、各セットで設定した重量と回数をしっかりとこなすことが重要です。

そのため、インターバルは2〜3分を目安に、次のセットでも同じ重量で目標回数ができそうだと感じるまで長めにとりましょう。

トレーニング時間が限られている場合であっても、種目を削ってでもインターバルの時間を捻出して行うことをおすすめします。
筋トレのインターバル(休憩時間)と筋トレ効果の関係を解説するアイキャッチ画像
関連記事筋トレに最適なインターバル(休憩時間)を解説|どれくらいが目安?

この記事で解決できるお悩み ✔ 筋トレのインターバル(休憩時間)の目安はどれくらい? ✔ 筋肥大に効率のいいインターバルの長さを知りたい ✔ 自分にとって最適 ...

毎セット限界まで追い込んでいる

毎セット限界まで追い込むことも、重量が伸びない原因になります。

最初のセットから限界まで追い込んでしまうと、身体や神経系に疲労が多く溜まるため、次のセットでは重量や反復回数が大幅に落ちてしまいます。

インターバルが短すぎる場合と同様に、セットごとに重量・回数が減ってしまうと停滞の原因となります。

効率的に効果を出すためには、「毎セット限界まで追い込めばいい」というわけではなく、「合計で十分な回数とセット数をこなせているか」を重視しましょう。

たとえば、10回3セット行う場合、1セット目から限界まで追い込むよりも、1・2セット目は「あと2回できそう」と感じるところでやめ、3セット目のみ限界まで行うトレーニングの方が効果的です。

筋トレの追い込み度合いに関する記事のアイキャッチ画像。限界まで追い込む必要はなく、科学的根拠に基づいた適度な追い込みが効果的であることを示している
関連記事筋トレの「追い込み」は必要ない?追い込みすぎはNGな理由を解説

この記事の結論 ✔ 筋トレは必ずしも限界まで追い込む必要はない ✔ 「限界の1〜2回前」でセットをやめるのが効率的 ✔ 種目や目的に合わせて追い込み度合いを調 ...

栄養が足りていない

栄養不足は、重量が伸びない原因として非常によくあるパターンの1つです。

筋肉や神経を作る材料となるタンパク質と総摂取カロリーが不足していると、トレーニングをしても筋肉は増えにくく、一定以上重量が伸びることはありません。

特に、タンパク質はプロテインなどで必要な量を摂れている人が多いですが、総摂取カロリーは見落とされがちです。

トレーニングをしているにも関わらず、体重がしばらく変わっていない、または減少している場合、成長に必要な栄養が十分に摂れていない可能性があります。

筋肉をつけて重量を伸ばすためには、筋トレをした日とその次の日まではしっかりとした栄養摂取が重要です。

目安として、タンパク質は体重×1.6g以上、総摂取カロリーは維持カロリー+500kcal程度を摂ることを目標にしてみましょう。

摂取カロリーの把握が難しい場合には、朝食をしっかり摂る、定食は大盛りにする、間食を足すなど、”今までよりも少し食べる量を増やす”意識で食事を摂るのがおすすめです。

参考:筆者の経験

私の場合、トレーニングを始めてから2年くらいまでは、普段の食事に1〜2回プロテインを飲むといった生活でした。

少食だったこともあり、後半の1年は重量もほぼ増えず、体重も見た目も変化がありませんでした。

停滞を抜けられた一番の要因は、間違いなく「しっかり食事を摂るようになったこと」です。

社会人になってから筋トレを始めた人は、食事を疎かにしがちなため成長が停滞する場合が多いと感じます。

停滞を感じる場合は、食事内容も必ずチェックをしてみましょう。

それでも停滞する場合は「強度」を調整する

同じような内容のトレーニングを継続していると、正しいアプローチができていたとしても、重量の伸びは徐々に緩やかになり、いずれは停滞する時期を迎えます。

これはあなたの体力レベルが向上し、これまで続けてきたトレーニング内容では、重量(=筋力)を伸ばすために不十分になったためです。

この段階までくると、体力レベルや目的に合わせてトレーニングの「強度」を調整する必要が出てきます

ここでは、この停滞を抜け、重量をさらに伸ばしていく方法を解説します。

重量を伸ばすためには「強度」を上げる

重量を伸ばす、つまり筋力を上げるためには、トレーニングの「強度」を上げる必要があります。

はてな

「強度」とは、ここでは「どれくらい反復できる重さ(重量)なのか」と考えてください。

たとえば、ベンチプレスを15回で限界となる重量と、5回で限界になる重量を比べると、当然5回で限界となる方が重量が重く、トレーニングの強度は高くなります。

一般的に、筋肥大を目的とした場合の強度は、10回前後で限界となる重量(以下、10RM)が推奨されます。

これは、筋力もある程度伸ばしつつ、トレーニングの総負荷量を高めやすい(=筋肥大効果が高い)、バランスの良い強度設定だからです。

また、比較的安全に行えるので、初心者がフォームの習得や基礎的な筋力をつける段階では特に有効です。

ただし、10RMは筋肥大には効率の良い強度ですが、筋力を伸ばすことを主な目的とした設定ではありません

そのため、身体の適応が進むとそのままの強度では筋力を上げることが難しくなります。

この状態からさらに筋力を上げるためには、これまでの10RMよりも強度を上げたトレーニングを取り入れていく必要があります。

おそらく、この記事を読んでいる方の中にも「10回3セットでやってきたけど、最近まったく重量の更新ができない」と感じている方も多いと思います。

では具体的にどれくらい強度を目安にすれば良いのか確認しましょう。

筋力向上には「8回以下しかできない重量」が有効

筋力を向上させるためには、8回以下しか反復できないような重量(8RM以下)、いわゆる高強度でトレーニングを行うことが有効です。

トレーニング強度と主な効果の関係(筋力を伸ばすには8回以下の高強度が有効であることを強調)

強度の高いトレーニングには、神経系の適応を強く促す効果があります。

身体は扱う重量が重くなればなるほど、より多くの筋繊維を一度に働かせる必要があります。

そして、この「多くの筋繊維を一度に働かせる」動きを繰り返すことで、神経と筋肉の連携が良くなり、より大きな力を効率的に発揮できるようになります

結果的に、今までよりも重い重量を扱える=筋力を伸ばすことができます。

これは近年の研究でも裏付けられており、2021年に28の研究を統合した分析では、8回以下しか反復できないような高強度のトレーニングが筋力向上に有効であることが示されています【Lopez 2021】。

それでは、実際のトレーニングにはどのように取り入れるかを解説します。

高強度トレーニングの取り入れ方

実際のトレーニングでは、5~8回で限界となる重量を目安に、今まで行っていた全セットの1/3〜1/2程度を高強度に置き換えるようにしてみましょう

ベンチプレスの重量を伸ばしたい場合、週2~3回ベンチプレスを行なっているのであれば、1日目は8回以下で限界になる重量(高強度)で、残りの日は今まで通り10回前後で限界を迎える重量(中強度)でトレーニングを行います。

高強度トレーニングの取り入れ方の例(週2回と週3回のスケジュール図)

こうすることで、筋肥大に必要なボリュームを確保しながら、挙上重量を伸ばすための高強度の刺激も入れることができます。

注意ポイント

4回以下しかできないような重量だと、トレーニングの合計反復回数が極端に少なくなり総負荷量が少なくなりすぎる(=筋肥大効果が低下する)可能性があります。

また、今まで10RMでトレーニングをしていた場合、急に強度を上げ過ぎてしまうと、重量が一気に重くなるため、フォームが大きく崩れやすく怪我のリスクも高まるため5~8回が限界となる重量を推奨します。

適応が進んでくると、この割合では重量が伸びにくくなってくる場合もあります。

その場合には、高強度のセットの割合を増やしたり、より強度を上げるなどのより複雑なアプローチが必要になりますが、まずは1/3~1/2程度を高強度の日としてトレーニングを行って様子を見てみましょう。

10回3セットというメニューだけではベンチプレス100kgを達成するのはほぼ不可能と言っていいです。なぜなら、10回できる強度ではなかなか最大筋力を伸ばすことが難しいためです。実際に100kgを達成するためには、レベルに応じて強度を調整しながらトレーニングを行うことが必要になります。

トレーニングのやりすぎや睡眠不足を疑う

ここまで紹介した内容を実践しても重量の伸び悩みが続く場合は、「トレーニングのやりすぎ」や「睡眠不足」が原因かもしれません。

停滞をすると「もっとトレーニングをしなければ」と"増やす方向”ばかりに目が向きがちですが、停滞を抜けるうえでは、身体を休めることも非常に重要です。

色々と試してが停滞が続く場合には、以下の2つに心当たりがないか確認してみましょう。

トレーニングのやり過ぎ

以下のような状態が続いていて、なおかつ停滞をしている場合、トレーニングのやり過ぎ(オーバーワーク)の可能性があります。

トレーニング過多の目安

  • 1部位あたりの週のセット数が20セットを超えている
  • 毎セット限界まで追い込んでいる
  • 高強度のトレーニングの割合が多い

筋肉や神経系が適応するには、トレーニングによる刺激だけではなく、十分な回復が必要です。

しかし、上記のようなハードなトレーニングを長期間継続すると、疲労が蓄積し続け回復が追いつかず、結果として筋力が停滞または低下してしまいます。

もし、トレーニングをやり過ぎによる停滞を感じる場合には、1〜2週間ほどトレーニングの頻度や強度を落として、回復を優先させてみましょう。

その後、トレーニングを元に戻すことで重量が伸びていく効果が期待できます。

私自身、20代の頃よりも今の方がトレーニング頻度は少なく、追い込みも適度に抑えるようにしていますが、現在の方が筋力も強く、筋肉量も最も多い状態です。 トレーニング量が減ったからといって必ずしも、効果が落ちるわけではありません。 真面目な人ほどトレーニングを休むことに抵抗があると思いますが、"休むこともトレーニングの一部"として考えてみてください。

睡眠不足

トレーニング内容が正しくても、睡眠時間が十分に取れていないと身体の回復が不十分となり、次のような影響が出ると報告されています。

睡眠不足による影響

  • 筋力の低下
  • 筋タンパク質合成(筋肉の修復・成長)の低下
  • 糖代謝能力の低下(エネルギーをうまく使えない)

一般的にトレーニングを行う場合、1日の8時間程度の睡眠の確保がパフォーマンスや回復には望ましいとされています。【Fullagar 2015】

とはいえ、社会人で毎日8時間の睡眠を確保するのは現実的に難しい場合も多いはずです。

その場合には、睡眠の質を高める工夫から始めてみましょう。

睡眠の質を上げる行動例

  1. 寝る60〜90分前にぬるめのお風呂に15分ほど入る。
  2. 午後遅くのカフェイン・アルコールの摂取を避ける。
  3. 寝る1時間前からスマホやPCを控える

まずはできそうなことから、試してみましょう。

男性は30代から副交感神経の働きが低下し始め、徐々に回復力が低下する傾向にあります。 長期的に効果を出すためには、無理にトレーニングを続けるよりも、休養とのバランスを取ることが重要です。

まとめ|筋トレの重量が伸びない時に見直すポイント

今回は、筋トレの重量が伸びない原因と解決策について、科学的根拠も踏まえ詳しく解説しました。

まとめ

  • まずはトレーニング内容・食事内容を見直す
  • 筋力向上には8RM以上の高強度トレーニングが有効
  • トレーニングのやりすぎ・睡眠不足にも注意

重量が伸びない原因は人それぞれですが、初心者の場合の多くは基本的な要素の見直しや、強度の調整で改善が可能です。

ただし、トレーニング歴が長くなり体力レベルが上がってくると、トレーニングのしすぎや回復不足が原因になってくることもあります。

重量を伸ばすことは時間のかかるプロセスですが、今回の内容を1つずつ整えていけば、30〜40代でも十分に伸ばしていけます。

あせらず土台を整えつつ、少しずつ重量アップを狙っていきましょう。

【参考文献】

・Lopez, P., Radaelli, R., Taaffe, D. R., Newton, R. U., Galvão, D. A., Trajano, G. S., & Blazevich, A. J. (2021). Resistance training load effects on muscle hypertrophy and strength: A systematic review and meta-analysis. Medicine & Science in Sports & Exercise, 53(6), 1206–1216. https://doi.org/10.1249/MSS.0000000000002585

・Fullagar, H. H. K., Skorski, S., Duffield, R., Hammes, D., Coutts, A. J., & Meyer, T. (2015). Sleep and athletic performance: The effects of sleep loss on exercise performance, and physiological and cognitive responses to exercise. Sports Medicine, 45(2), 161–186. https://doi.org/10.1007/s40279-014-0260-0

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

せいや

パーソナルトレーナー|NSCA-CPT|指導歴8年|年間1,000セッション以上担当|20代中盤から筋トレ開始▶︎未経験から複数大会で入賞(関東メンズフィジーク9位 / クラシックフィジーク2位 etc.)|note月3万PV|YouTubeでトレーニングを解説|科学と実践に基づく“続けられるボディメイク”を発信中

-お悩み解決